2011年10月27日木曜日

【第2弾・作品紹介】
日本一の花植え男/喜国雅彦




伝説のギャグ
「日本一の男シリーズ」が帰ってきた! 
男の願いはただ一つ、
荒れ地を花でいっぱいにすること!!


(作者コメント)

震災の後、何度かボランティアに行きました。
場所は宮城県の東松島市。

その地に野蒜(のびる)という駅があります。
海に近く、そして海に対して正面を向いていたため、大打撃を受けた駅です。

少しずつですが、この町の復興は進んでいます。
普通に考えれば、この駅も建て替えの時を待てばいいだけです。
ですが、この駅がある仙石線は、路線そのものを「もっと内陸部に敷き直す」という計画がされており、
それが決定するまでこの駅は、直すことも撤去することもできずにいます。

駅の近辺に住んでいる人もほとんどいません(鉄筋の駅がこうなんですから、普通の住宅は推して知るべしです)。
でも駅前にはバス停があり、わずかですがそこを利用している人はいます。

その人たちの目に触れる「町の顔」がこのままではいけないと、仲間たちが思いつき、この駅の花壇に花を植えました。
(以後は、ここに来たものが、デフォルトで水をやることになっています)。

八月に由香ちゃん(国樹由香)と、そこに行ったときは雨でした。
花は雨に濡れ綺麗な色で輝いています。
その花たちを見ているときに思いついたのが今回の話です。

でも大丈夫。無理はしていません。
いつものキクニ節、いつものギャグなのでどうかご安心を。

PS 野蒜駅の花は心配された夏を無事に乗り切り、今でも元気です。

喜国雅彦

(きくにまさひこ)
1958年 香川県生まれ。
代表作『月光の囁き』『日本一の男の魂』『本棚探偵の生還(エッセイ)」など
小学館の携帯サイト「モバMAN」にて、
『羽鳥学生、前へ!』を連載中(原作・喜国雅彦/作画・国樹由香)
公式ブログ http://inufun.sblo.jp/